会社の同僚に遅刻の常習者がいる。
目覚ましをかけ忘れた。目覚まし時計の電池が切れた。二度寝してしまった。
理由はどれも様々だが、共通して言えるのは、『寝ていた』ということだ。
当然のことながら、彼は周りから非難される。
やる気がない。社会人としてあり得ない。社員としての自覚がない。
これらの非難を聞いて、もっともだと思いますか?
当然のことながら、遅刻は良いことではない。しかし、僕はこの同僚を哀れだと思う。
先陣を切って非難している人たちには共通点がある。
朝が強いということだ。
僕は寝起きが悪く、低血圧で、夜型人間だ。
朝はスマホのアラームや目覚まし時計をいくつも使っているが、そのうちいくつかは鳴ったことにすら気が付かない。
止めることなく鳴り続けているのに、全く気付かずに眠り続けることが多々ある。
偶然気付くことを願って、1時間以上の間、目覚ましを入れ代わり立ち代わり鳴らし続けて、ようやく起きることができる。
そんなだから、僕は常に明日の朝、起きられるかが不安だ。
そしてそんな状態の僕は、遅刻する同僚を責める気にはなれない。
世の中には朝型の人と夜型の人がいる。
これについては、実はしっかりと研究され、結果もしある程度出ている分野だったりする。
簡単に言うと、生体リズムが何時間であるかという問題だ。
1日は24時間。この実際の時刻に合わせた活動ができるようにほとんどの動物には生体リズムが存在している。
これが、ちょうど24時間であれば、すごく良さそうではあるが、そう簡単ではない。
ちょうど24時間だと、たまに少し早起きをする場合にものすごく体に負担がかかってしまう。海外旅行での時差ボケのダメージは大きくなり、季節が変わることによる日照時間の変化に対応するのも大変になる。
このため、ある程度の調整が簡単にできるように、24時間より短かったり長かったりしている。日々、少しずれる生体リズムを周りの環境で修正しながら生活しているワケだ。
そうすると、生体リズムが24時間より短い人は日に日に起きる時間が早くなっていくし、24時間より長い人は日に日に起きる時間が遅くなっていく。
朝日を浴びることで、時間のズレを調整するワケだが、当然のことながらズレを修正する際には労力を要することになる。
朝型の人は生体リズムが24時間より短い。放っておくと、どんどん早く起きる方にズレていくワケだから、朝からズレの修正をする必要がない。
朝起きるのが得意なのも当然の話だ。
その代わり、遅くまで起きていなければならない時にはズレを修正する必要があるため、非常に労力を要する。
夜型の人は生体リズムが24時間よりも長い。放っておくと、どんどん遅く起きる方にズレていく。朝からズレを修正をする必要があるため、起きる時には非常に労力を要する。
その代わり、夜は強い。
急な深夜残業が発生した時には朝方の人よりも高いパフォーマンスを発揮することができる。
残念なことに夜型人間に世間は厳しい。ちょっと寝坊をしようものなら、朝型人間たちから、「だらしがない」「無責任」「社会不適合」などの烙印を押されることになる。
大した労力も払わず、朝から起きているというのに、これは間違いなく不平等だ。
こういう人たちは、急な深夜残業の際にはパフォーマンスを発揮できない。そこも含めて評価すべきだ。
しかし、毎朝決められた時間に会社に行くのは毎日のことだが、深夜残業は毎日というワケではない。どうしても評価に偏りが発生してしまう。
遅刻をお咎め無しにして、その代わり、遅刻の常習者には率先して残業をしてもらい、遅刻をしない人はなるべく残業を免除するという形をとれば、もっと合理的に回るのではないだろうか。
声を大にして言いたい。
「寝坊と遅刻に人権を!」
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……と、言ったところで、実際には毎朝しっかり起きなきゃならんワケで(^^;
最近、僕はinti4という光目覚ましを使い始めた。生体リズムの理屈から考えても、光はリズムのズレを調整する働きがあるので、すごく合理的だ。
(実際に使ってみた感想はそれだけで記事を書いてみたので、気が向いたら読んでみてください ⇒ 35年付き合った寝坊とおさらば?inti4との出会い)
とりあえずは、この目覚ましを使って、多大なる労力を払って、必死で毎朝起きている。
なんとか朝起きずに済む仕事に就けないものだろうか(^^;
光目覚ましに興味を持たれた方はこちらをどうぞ ⇒ (inti4を使ってみた感想 ・ inti4)
最近の自分の目覚まし事情について再度まとめた記事を書きました ⇒ 目覚まし10個かけても起きられなかった僕の最近の目覚まし事情