仕事内容は掃除80%・内職的なもの15%・その他5%といった感じでした。
そんなそんな掃除する場所なんてないだろうと思われるかもしれません。
けれど……本堂は200畳くらい、宿坊が15部屋くらい、とんでもなく広い境内、他にも納骨堂、鬼子母神堂、宝物庫など、掃除する場所はいくらでもありました。
しかも、汚れやすい。
桜や紅葉の季節の境内はいくら掃いても翌日には元通り。
ハトが結構多かったので、至る所にハトの糞。
そして手間もかかる。
砂利の部分は掃除が終わった後には、しっかりと枯山水のように模様を描かなければならない。
机などは寸分の狂いもなくならべなければならない。
掃除ってのはやってもやってもすぐに汚くなるものです。エントロピーは増大するから仕方ないよね。
そして、砂利の模様なんか、人が歩けば台無しになる。寸分の狂いなく並べられた机は少し使えば、すぐにガタガタになる。
この作業に意味があるのかどうか。
チベット仏教の砂絵を思い出し、えらく高尚なことをしているような気分になるw
または、山の上に大岩を運んでは転がり落ちることを繰り返すシーシュポスの神話を思い出し、実存の問題を突きつけられるw
お守りを作ったり、お札に御朱印を押したりしていましたw
一気にお守りやお札のありがたみが薄れますね(^^;
皆さんはあの職業にどんな印象を持っているんでしょうか。
良い印象を持っている人と悪い印象を持っている人、結構割れるんじゃないかと思います。
仕事も人の死に近いだけに特別視してしまう人が多いですが、お寺の運営ってのはしっかりビジネスです。
坊主頭と和装という特殊な制服のせいで目立ち、『お坊さん』とひとくくりにされますが、お坊さんは普通の人です。良いお坊さんいれば、悪いお坊さんもいます。
と、あくまで個人差がありますが、偶然にも僕がお世話になったお坊さんはえらく俗っぽい方が多かったですw
お寺掃除と言えば、竹箒や雑巾がけのイメージが強いです。まぁ、どちらも使います。けれど、働いていたお寺は、俗っぽい新しい物好きの方が仕切っていたので、結構最先端の道具が登場しました。
まずはエンジン式のブロワw
落ち葉を集めるのに相当の威力を発揮します。しかし、なんとお寺らしからぬ……(^^;
そして、メラミンスポンジ。
今や100均などでも手に入り、「激落ちくん」などの商品名でも有名なメラミンズポンジです。僕がお寺で初めてメラミンスポンジと出会ったのはおよそ20年前でした。
100均が爆発的に増え始めた頃でした。当然、100均でメラミンスポンジを買うことはできませんでした。
……というか、完全に業務用の掃除道具で、10cm×30cmくらいの塊をハサミで切って利用するような感じでした。
そして、ひと塊で1,000円……
高っ!!
この20年で、100均もメラミンスポンジもえらく普及したもんですねぇ。
エンジン式のブロワはあんまり普及しないと思いますがw
さて、えらくまとまりのない話になってしまいました(^^;次回は北海道での塾講師のお話を書きます。