とある零細町工場での話。仕事中に突然、業務機械が動かなくなり、業者にメンテナンスを依頼する。
部品が故障しているとのことで、修理の見積もりを渡される。
部品代120万円!!高っ!?
しかし、部品は機械の動きを制御する理解不能なブラックボックス。
まぁ、そういうこともあるかな……と、納得する。
また、別の日の話。
今度はタイミングベルトが切れてしまう。タイミングベルトとは歯車のような役割を果たすゴムのベルトである。
使っていたものは約1.5cmほどの幅のベルトで、裏表に等間隔にでっぱっている部分がある。これが回転することで、離れた位置にある歯車でも同時に回転させることができる。
まさに機械が動作するタイミングを合わせるためのベルトなわけだ。
重要な部品ではあるが、所詮はただのゴムのベルトである。そんなに高価なものには見えない。
しかし、見積もりを取ると、二万円。
高い。高過ぎる。
さすがに違和感を感じたその人はamazonで探してみた。
しかし、見つからない。
ヤフオクでも見つからない。
もちろん、メルカリにもない。
で、とりあえず、購入するのは諦め、そもそもその部品がどんなものなのか、ググってみた。
そこで分かったのだが、そのタイミングベルトはドイツ製だった。
そう、そもそもの業務機械もイタリアの機械、そして、使われている部品のほとんどはヨーロッパ製だった。
そして、それらの部品を取り扱っている代理店は日本には存在していない。
……となれば、ドイツから直接部品を買えるサイトで探すべきだ。
さて、ebayで商品を探してみると……
120万だった部品 ⇒ 30万円
二万円だったタイミングベルト ⇒ 千円以下
いやいやいやいや、ぼったくりすぎだろ!!
その後、修理に来た業者に詳しく聞いて、詳細が分かった。
そもそも、その業者はイタリアの機械の会社の日本法人だったのだが、手数料は載せず、本社から来た見積もりをそのまま回しているだけだという。
つまるところぼったくっているのは本社だったというわけだ。
イタリアの機械の会社の日本法人自体は存在している。しかし、使われている部品の会社の日本法人は存在していない。ここに落とし穴がある。
日本で部品が流通していないのを良いことに、イタリア本社が日本支社にとんでもない価格で部品を卸していたというわけだった。
そんなワケで……、会社で使っている機械が壊れて、修理を依頼して、部品がやたら高かったら、まずはebayで型番を検索してみましょう。
そもそも海外製の機械だったら、要注意ですよ!!
部品一つで抜かれている金額が自分のボーナスよりも高額なんてことも結構ありますから!!(T-T)
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