さて、今回で職業遍歴の連載記事は最終回となります。全国をふらふらとしていく中で、数人から「ホストできそうだよね」と言ってもらったので、やってみることにしました。
いまさらながら、なんでそんな風に言ってもらえたのかよく分かりません。そして、実際に実際にやってみた今となって思うのですが……
ホストには絶対に必要なスキルはありません。男性であれば、誰でも始めることができる仕事です。
そこから、売れるかどうかは誰しも未知数です。自分のスキルで使えるものを駆使するしかないです。運も必要です。そして何よりチャンスをものにする貪欲さが必要です。
参考までにホストとしての僕のスペックをさらしておきますね。
と、ざっくりと自分のスペックを表現するなれば、普通の人、ってトコですね(^^;
そんな僕ですが、3か月後には月間100万円の売り上げを達成し、ナンバー8(微妙なランク)と呼ばれ、イベント時に白スーツを着ることになりますw(給料は手取りで65万円くらいです)
ただし、心身ともにボロボロでしたが(^^;
興味のある方はやってみてください。このあたりのサイトがオススメです ⇒ ホスト・メンキャバ求人バイト.com
まず、料金やシステムの話をします。ホストをしていた……と言っても、大きく分けて2種類の仕組みがあります。一つは昔ながらのホストクラブ、そしてもう一つはメンキャバというやつです。
ホストクラブただただ高いお酒を売る店です。メンキャバは時間料金が発生する店です。……とすると、お酒を飲まなくても料金のかかるメンキャバの方が高そうな気がしますが、実際には逆です。
メンキャバは時間料金が発生する分、お酒は安く設定されいます。(シャンパン1本で数万円はしますが)
で、メンキャバの方が若いホストが多く、にぎやかな店が多いという傾向もあります。
働く側の給料の問題としては、ホストクラブは売り上げのバックのみであることが多く、メンキャバは固定日給と売り上げバックのいずれか高い方とするところが多いです。初めての方はメンキャバの方が間違いなく働きやすいと思います。ちなみに僕が働いている店もメンキャバでした。こちらから簡単に探せます ⇒ ホスト・メンキャバ求人バイト.com
で、働いていた店の時間料金はちょっと忘れてしまいましたが、数千円で鏡月のハーフボトルが1本ついてきたはずです。
飲み物の値段を覚えている限り書くと……
……我ながら、意外に覚えているもんですねwこれ以外のお酒の料金はどうしても思い出せない(^^;
どれもこれもスーパーで買う価格の10倍くらいはしますね。詐欺みたいな価格です(^^;
なんだかんだこれが売れるから面白いですが。
「こんな高い店、誰が行くか!!!」って、感じですねw
実は,始めて来るお客さんはもう少し安い料金で入ることができます。僕が働いている店は2時間で2,000円、鏡月と割物が飲み放題、さらに場内指名が2人まで無料でした。
さらに、チラシ(チケットのようなもの)を持っていくと半額、交渉次第では完全無料(チラシを配っているホストがおごってくれる場合がある)になります。
店側からすると、初回のお客さんだけでは完全に赤字です。なので、そこから各ホスト達がせっせとそのお客さんに営業をかけるワケです。
初回のお客さんのところには5~10分くらいの短いスパンで色んなホストが付くことになります。そこでメールアドレスを交換したり、アフターの約束をしたりなど、次につなげます。時には、飲み直し(その場で2回目の来店扱いにしてもらう)をしてもらうこともあります。
2回目の来店以降は、気に入ったホストを指名してもらい、指名されたホストは担当としてつくことになります。担当のホストは初回の時とは違い、長時間お客さんの隣につきます。
そんなワケで、お客さんが2回目以降も来るかどうかは、1人のお気に入りのホストができるかどうかにかかっているワケです。
売れないホストの主な仕事は3つです。チラシ配り・初回のお客さんに付く・ヘルプです。
おそらく、上の記事を読んでいただいていれば、チラシ配りと初回のお客さんに付くことについては大体イメージしていただけると思います。
ヘルプというのは担当がいるお客さんの席につくことです。担当は他にやることがなければ、自分のお客さんのところにずっといます。けれど、当然のことながら、初回のお客さんにもつきます。時には指名がかぶってしまい、2人以上の自分のお客さんの間を行ったり来たりしなければならない時もあります。
このため、自分のお客さんを呼べていないホストがヘルプというかたちで付いてくれることになります。なにげにチームプレーなんですね。なので、ヘルプは間を持たせることが一番の仕事です。
それをした上で、席にあるお酒をなるべく飲みます。もちろん、お客さんの確認を取らなければいけませんが。なるべくお酒を飲んで、担当の売り上げを上げてあげるのもヘルプの重要な仕事です。
さらにレベルの高いヘルプはお客さんに高額なお酒を煽ることができます。
さて、これに対して売れているホストの主な仕事はお客さんを呼ぶことですねwそして、ヘルプがミスった時のお客さんのフォローなどでしょうか。
お客さんがつくと、そのお客さんに合わせてすることすべてが仕事なので、こうしなければならないみたいなマニュアルはないです。
上記のように、売れないホスト・売れているホストで仕事は全く違います。で、もちろん、給料も待遇も何もかもが変わってきます。
月給は15万~200万の開きがありました。おそらく有名店ではもっと開きがあると思われます。待遇面では出勤時間に差がありました。店の開店は18時からでしたが、売り上げごとに30分単位で区切られており、売れているホストは18時ギリギリからの出勤、売れないホストは16時の出勤でした。
売れないホスト達が、16時から店内の掃除を始め、掃除が終わる頃にナンバー下位のホストが来始める。ミーティングが始まり、ぞくぞく上位のホストが入ってくるといった感じでした。
何気に大きかったのはヘアセットの優先順位です。開店前に店内で、髪を盛ってもらえるのですが、これが売上順かつ先着順でした。このため、売り上げの無いやる気のあるホストは15時頃から、店の前で待っていました。
まぁ、初めの頃、僕も毎日15時に来てましたがw
売れ始めると、今まで見えなかったものが見え、気付かなかったものに気付き、同僚のホストと過ごす時間が減り、お客さんと過ごす時間が増え、考え方も生活習慣も全く変わります。
しかし、売れているホストも初めっから売れたワケではありません。どこで差が出たのでしょうか。
結局のところ、両者の差はチャンスをつかめたかどうかという一言に尽きると思います。
僕は3ヶ月目で売れているホストの仲間入りを果たしました。売れてみると、それまで何度もチャンスがあったことに気付きました。それをチャンスととらえ、きっちりと売り上げにつなげる貪欲さが必要です。
ホストとして売れないことはそれ自体辛いことです。しっかりとした上下関係で虐げられ、ヘルプで沢山飲まされ、給料は上がらず。
しかし、所詮、自分一人の苦しみです。
売れるとお客さんの苦しみを背負うようになります。太客(ふときゃく・金払いの良いお客さん)の多くは夜の仕事をしています。あまり幸せそうでない人が多いです。時には薬漬けのお客さんもいます。
自分に何十万、何百万も払ってくれるお客さんが目の前で不幸でいる。自分は何をすべきか。考えれば考えるほど、やるせないです。それでいて自分の売り上げも上げなければならない。精神的にタフでないといけません。もしくは根っからの悪人でなければなりません。
また、ホストに通うことで余計に不幸になるお客さんが多いという事実もあります。
僕が働いているちょうどその時期、ホストで作った借金が払えなくなった女性が、ビルから飛び降りた事件がありました。僕がチラシを配っているすぐ横に人型の白線が書かれていたのを今でも覚えています。
ホストをやってみたいけど、自分は別にイケメンじゃないし……と思っている方、顔って意外に変わるもんですよ。ホストをすれば、鏡を見る機会が増えます。そうすると、自分のカッコイイ表情ってのが、感覚的に分かってきます。
理屈っぽく考える必要はありません。体が勝手にカッコイイ表情を作るようになるんです。
芸能人がカッコイイのはもとからの素質だけではありません。何度もカメラに映り、映っている自分を見ることで、映りの良い表情を作るようになるんです。
ホストも同じです。人に見られる仕事をすれば、見栄えはよくなります。
僕も今ではただのおっさんですが、ホストをしていた頃、久しぶりの友達と会うと、「なんだか垢抜けた」とよく言われたものです。
そんなワケで……手っ取り早くイケメンになりたければ、ホストになろう!間口は広く、誰でも始められます。 ⇒ ホスト・メンキャバ求人バイト.com